令和2年 会長年頭挨拶

技能士が社会的貢献する年に

一般社団法人東京都技能士会連合会 会長 大関東支夫

令和に改元されて初めての新年を迎えました。

今年が皆様にとって、そして日本にとって素晴らしい幕開けになることを心から期待したいと思います。

昨年は異常ともいえる災害の多い年でした。

これまで台風は沖縄通過が一般的でしたが、一昨年は関西地域に、昨年は関東甲信越、東北、北陸地方を通過し大きな災害をもたらしました。千葉県では2か月足らずの間に100年に1度の規模という暴風、水害が3回も起きました。私が滞在していた箱根のマンションでは、一日で1000mm以上の豪雨になり隣接する1000年以上の歴史を誇る神社が崩れました。100年に一度、1000年に一度という異常災害が身近に当たり前のように起きてしまう。これから毎年起きることも覚悟しなければなりません。

災害が起きるたびに感じるのは技能士の絶対的不足です。災害復興には多くの技能士の力が必要になります。技能士がいなければ屋根も畳も床も壁も直せないのです。

これまで何度も言ってきました、技能士の不足は「単にものづくりの危機だけでなく国土、国民を守る危機」になっているのです。国や自治体も予算措置はしますが事の本質が分かっていないようです。技能士不足、技能士の活用という現実的な課題に取り組むべきです。来年も応援を心待ちしている人たちが大勢でてきます。

いま、私たち技能士会は何もしないで手をこまねいているわけにはいきません。だが現実は、被災地に応援をだしたくても支援する仕組みも資金もありません。いま世の中が求めること、技能士にしかできないことをやる。この社会的貢献なくして技能士の社会的向上はありません。技能士が国民から尊敬されてこそ社会的評価も高まります。

いよいよ今年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。

大会の成功と平穏な一年を願うばかりです。しかし世界は願と逆の動きをしています。

 一つは米中冷戦時代の到来です。

 二つ目は英国のEU離脱、日韓問題、北朝鮮動向、アマゾン等環境破壊です。

 三つ目はこれら問題を解決する組織、国、リーダーがいなくなったことです。

国連もNATOやEUも機能しなくなりました。人間核兵器的リーダーが林立してきました。第二次大戦前に酷似した世界になっています。これからものづくりが戦争のために使われることが多くなります。

日本は冷静であるべきです。ものづくりは人を幸せにしなければなりません。いま、世界でものづくりを平和的に推進している国や都市は地味ですが元気です。日本は地道にものづくりの道を歩むべきです。世界から日本が尊敬される活力のある国にする必要があります。

今年が皆様にとって輝ける年になることを祈念します。